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さあいよいよ出発です。                    初めての海外旅行、しかも一人旅。 

ホテルの予約もまったくせず現地で探すという相当無鉄砲なプラン。

おまけにカード社会の米国に行くのにクレジットカードも持たないで行くという、ある意味死をも覚悟しなきゃならんと思いました、本気で。 

ついでにいうと私の英語力は高校の時の成績が10段階評定で2という落第寸前レベル。            英語は大嫌いでしたが、さすがに多少はなんとか    できないと困るので、旅行が決まってか          らの1ヶ月間猛勉強しました。 

さて、この付け焼き刃英語がどこまで通用するのか!?

                     

        

まず自宅を出て成田空港へ向かいます。

普通の人なら成田エクスプレスとしゃれこむところでしょうが、なんと言っても無職、そんなところでお金を使うわけにはいきません。

常磐線から成田線と各停に乗り継いで行きました。

 「ををっ!ここがうわさの成田空港か。やたら国際色豊かなとこだな」

はじめての国際空港の雰囲気に感激していました。

さて、いよいよ飛行機に乗りこみます。 本日のフライトはマレーシア航空。

飛行機の中ですが、ラッキーな事に3人掛けの席を一人で占領でき、楽々横になって寝れました。            これはファーストクラスよりいいかも。(そんなわけない)

 

                 サンフランシスコ上空

3〜4時間寝て起きると間もなくアメリカ大陸に着くところでした。

ほかの会社はわかりませんが、今回乗った便はアラスカ付近からロスに下っていくので、西海岸をすべて見渡せる。

上から見ると、やはりアメリカはでかい! 果てしなく大地が広がっています。

サンフランシスコなども橋や空港がいくつもあって、人間もいろんなもん造ってるんだな〜、と感慨にふける。

 



でもこれだけの広大な大地、そして街の中では今この瞬間もいろんな人間ドラマが繰り広げられているのでしょう。

飛行機から下を眺めるといつもいろんなことを考えさせられます。

そうこうしていると、ついにロスの空港への降下を開始。 しかし、滑走路のかなり近くまで民家が立ち並んでる。                 

ロスの空港へ降下中

   

実際は何十メートルも上空なんだろうけど、屋根をかすめるといった表現がピッタリ。

着陸がちょっとずれたら民家何十軒も巻き添えだな、こりゃ、と思いながらも無事に着陸しました。

あまり見慣れない飛行機がいろいろ止まってて、ついにアメリカだな〜、と思いながらとりあえず人の流れについていって、入国審査です。

しかし、ここで、係のおばちゃんが

      「グリーンカードは持ってるか?」  

と聞いてくる。

            でも私は???


そう、実は飛行機の中で書かなければならない書類だったのですが、たまたま書類を配っている時に 、   私はトイレに行っていてもらえなかったのです。

そこでおばちゃんは私からパスポートを取り上げ、どこかに行ってしまいました 。


これってもしや、
新手のパスポート詐欺???と思っていたら、おばちゃんが戻ってきました。
手には例のグリーンカードを持っていて、しかもおばちゃんが必要事項を記入してくれてた。

おばちゃん、疑ってごめんね。

そして、いよいよ入国審査です。

目的とか職業とか聞かれるんだろうな、無職だけど一応会社員って言った方がいいんだろうな、などと考えていましたが、滞在日数とか聞かれただけで、あまり細かく聞かれませんでした。

え、これでいいの!?ていうくらいあっさりと入国成立。

          

さて、今回の旅の目的は、ずばり米国の鉄道に乗りまくることです。

単純に北海道行きと比べたお得感だけで海外旅行を決意したものの、単なる観光旅行をする気    にはなれませんでした。

何したらいいかな〜?と悩んでいろいろ調べてるうちに、やっぱ列車の旅をするのがいちばんかなと。 


そこで、まずはUSAレイルパスを買いに行きます。

USAレイルパスとはアメリカの鉄道公社アムトラックが発行する外国人向けのパスで、大変安い料金で乗る事ができます。                    今回買うのは西部パスといって東部には行く事ができません。

しかし、西部といってもこのパスでいう西部とはシカゴあたりから西はすべてカバーしています。

つまり、アメリカの3分の2も乗れちゃう♪

それほどの広大な地域をカバーしているにもかかわらず、15日間有効で料金はわずか2万円少々という破格の安さ!

レイルパスはダウンタウンの駅で売ってるので駅に向かいます。 事前にるるぶで調べておいた地下鉄を使うことにしました。


まず、シャトルGに乗って地下鉄の駅まで行かなくてはなりません。  しかし、インフォメーションのおばちゃんに聞いたところに行ってみましたが、 シャトルA,B,Cは看板に出ていますが、Gは無い・・・

Gの乗り場はどこ???と、うろうろ歩いてましたが見つかりません。

もう一回おばちゃんに聞こうか?いや、それもちょっとやだな〜と思っていると、近くに警官がいたので、訪ねてみると、やはりおばちゃんと同じ停留所を指さす。

じゃあ、ここにいればそのうち来るだろうと思って待っていたら、来ました、シャトルG。

ちゃんとGも書いといてほしいな〜。 それとも私が見落としただけ!?

それで駅までは10分とかからず到着。

さて、切符買わなきゃという事で自動販売機を前にするも、料金がわかりません。

そこで、近くに清掃のおっちゃんがいたので、これはNHKの”とっさのひとこと”のフレーズを使うチャ〜ンス。


 ”How mach is the fear to the down town?”(ダウンタウンまでおいくらっすか?)             と、聞くと、1.35ドルのところを指さした。

     
   

                     ロスのユニオンステーション

ダウンタウンまで1時間かかると聞いていたので安さにビックリ。 日本で1時間の距離乗ったら500円くらいはかかるでしょう。

電車が来たので乗りこみ、途中乗り継ぎながら無事アムトラックのユニオン・ステーションに到着。

レイルパスもなんとか買えて、ここから問題の宿探しです。

 

          

本命はサンタモニカにあるユースだったのですが、とにかく遠い。 駅から90分もかかります。

次の日が朝9時半の列車に乗るので、やっぱ駅の近くがいいかな、と思って不本意ながら、リトルトーキョーの安宿を探すことにしました。

まずは地球の歩き方に載ってた、ダ○○ルホテルへ。

ところが、管理人室の前に、ちょっとした休憩所があり、そこに日本人が 5〜6人たむろして、なにやら得意気に話しをしてました。  たぶん長期滞在者なのでしょう。

        「うわっ、ヌシかよ。」

それを見た途端ここに泊まる気は失せました。

    

すぐに他の宿を探しましたが、 でも、なぜかどこも満員。                           観光シーズンでもないのになぜ???


   
そうこうしているうちに日が陰ってきました。

マズい、このままでは宿が見つからないまま夜になっちゃう。

ニホンジン旅行者、ロスで殺される、の新聞見出しがちらっと頭をかすめる(笑)

もはやなりふりかまわず、ちょっと治安が悪いところに建っているというホテルにも電話しましたが、そこも満員。

そこで、お店のおばちゃんに、どっかホテルないですかね?  と聞くと、あそこにあるよ、と1軒教えてくれました。

行ってみると、そこはさっき電話した治安の悪いところのホテル。  確かにまわりはアヤシげな    黒人がうろついています。


ここはもう部屋ないって言ってたよなあ、と思っていると、門番みたいな人が来て、中に入れという指示。

とりあえず入って、部屋があるか聞いてみると、長期滞在者用のならあるよ、との返事。

         なんだ、あるんかい。

でもなんで電話した時には教えてくれなかったんでしょ??

まあ、とにかくなんとか1夜の宿を確保できました。

でも、さすがに安宿(20ドル)                                     
部屋はおんぼろで清潔感もあまりなく、シャワーやトイレもなんかいや〜な感じ。             まあでもこのまま宿が見つからなかったら命にかかわるだけに、泊まらせてもらえるだけ       でも感謝でしょう。

とりあえず、近くのヤオハンでサンドイッチと水を買ってきて、食べてさっさと寝ました。

さて、明日はシアトルまで35時間の長旅です。

                          

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