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結局朝までに３０分も眠れたかどうかでした。

おはよう放送で眠るのはあきらめてハミガキ、洗顔で目を覚まします。

そして利尻は南稚内を出発、残すは稚内まで２〜３キロを残すのみとなりました。

がっ、ここで列車は突然停止。

最初は停止信号かと思っていたのですが、車掌さんが回ってきて「すみません、車両が故障したみたいで」との事。

ブレーキがフルに効いた状態になっていて解除できないとか。

時々思いっきりエンジンを吹かす音が響き渡りますが、まったく動きません。

札幌から長駆走ってきて稚内のほんの数キロ手前でこんな事になろうとは。

踏み切り待ちをしていたクルマも皆あきらめてUターンして行きます。

いったいどうなる事やら、と思っていると突然動き出しました。

結局約３０分間ここで停止。

でもとりあえず直って良かった。

全然動かないんで、隣の自由席車の画像採取をしました。

稚内まで来たお客さんはほんの数人といった状況。

札幌を出た時はそれなりの乗車があったはずですが、旭川までに相当数が降りたのでしょう。

シートは定番の丹頂シート。

リクライニング角度は・・・やっぱあまりありませんね。

とはいえ落ち着きのあるカラーリングでリラックスできます。

ようやくといった感じで到着しました。

定番の「最北端の線路」標識です。

利尻も思わぬトラブルにお疲れといったところ。

さて、当初の予定ではこれまた定番の北防波堤ドームまで行ってみようと思ってましたが、外はかなりの猛吹雪。

これはちょっと無理っしょー、と思い、あきらめて近くのセイコーマートへ買出しに出かけました。

歩いて５分くらいのとこにあります。

まだ早朝と言う事もあり、道に人影はほとんどありません。

適当に本を立ち読みしてから食料と飲み物を調達します。

ここで、店のおばちゃんに

「やっぱ防波堤ドームまで歩いたら結構かかりますよねー？」

と尋ねると、

「１０分くらいじゃないかい。今日なんか割とあったかくて風も穏やかだから、どうせなら今日行っといた方がいいんでないかい？」

とのお答え。

あったかい？？？　穏やか？？？

どう見ても激寒で猛吹雪に見えるのですが、普段はさらに激しいって事なのでしょうか？

まあせっかく冬に来たんだし、これでも普段より穏やかだっていうなら行っとくべきでしょう。

おばちゃんにお礼を言って防波堤ドームに向かう事にしました。

吹雪の中をやって来ました、防波堤ドーム。

荷物にさきほど買った食料をくくり付け、道路を引きずりながら１５分ほどで到達。

しかしこの造形はいつ見ても威厳を感じます。

ドームの内側に入るとけっこう寒さが和らぎます。

うまく海風をブロックできているようです。

しかしホント、ローマの建造物を彷彿とさせます。

ドームの上のほうに昇ってみると、冬の海が荒れ狂っていました。

ここに落ちたら・・・

ドームの上部はこのようになっています。

これだけの高さがあれば乗り越えられる波というのはそうそうないでしょう。

目的を果たしたので駅に戻ります。

ドームの横には稚内随一の全日空ホテルが。

町の風景の中でも最も目立つ建物でしょう。

この視点は、夏の北海道ツーリングで撮影したとことほぼ同じ場所です。

やはり北海道は夏と冬では見せる表情がまったく違うっ。

そしてこれまた駅前にあった西條デパートですが、な、なんと無くなっています。

半年の間に何があったのか、潰れたのか移転したのか分かりませんが、稚内も中心地は隣の南稚内駅付近だそうなので、稚内駅付近での商売は厳しさを増しているのかも。