乗車して少しすると、車掌さんがやって来ました。

私の横に座っていた添乗員らしき人に、「こちらの車内は全員ツアーですね?」と尋ねる。

そこで私が「いや個人も居ますよ」と申告すると、検札を受け、この乗車証明を頂きました。

実は今回の旅行で一番きっぷが取れなかったのがこの列車。

出発の3週間ほど前に指定席を発券してもらっていたのですが、この列車だけ満席でした。

恐らくツアーが押さえてて、締め切りまでにツアーで埋まらなかった席が出回ると思っていたので、乗車2週間前に再びみどりの窓口に行くと1席だけ空席があり、ようやくゲット。

この車両は結局私と向かいの席の人以外は全員ツアーでした。

 


列車は湿原の中を走って行きます。

「おっ、きれいな川だな」

と思ってカメラを向けると、け、煙が・・・・

それにしても沿線には撮り鉄が多いですね。

釧路駅を出てすぐのあたりから湿原の中まで2分に1回くらいのペースで現れます。



 

車内の人達が小田原の話題をしてたので、関東から来たツアーなのでしょう。

車内に「エゾシカの群れが見えます」という放送が流れるたび、右へ左へと大騒ぎ。

気持ちは分かります。

私も沖縄で「ヤンバルクイナがいます」とかアナウンスされたら同じ動きをするでしょう。

 

茅沼駅手前では「丹頂鶴がいます」のアナウンスで、皆一斉に左の車窓へ。

3羽の鶴がいました。



 

そして私はこの茅沼駅で下車。

標茶では、折り返しの列車の余裕がない事と、鶴をしっかり見ようと思っていたからです。


 

そして列車は走り去って行きました。

最後尾の車掌車のデッキでは、この寒空の中皆さん頑張っていました。



 

茅沼駅舎です。

無人駅ですが、中もきれいでした。

 

 

そして駅前に居た鶴を撮影です。

私の他にも2名撮影してる人がいました。

時々鶴用のえさを狙ってカラスやスズメも飛んで来ます。

鶴も時々翼をはためかせて優雅な舞いを見せてくれました。



 

かつて有人駅だった頃に駅長さんが鶴の餌付けをしていたので鶴が来るようになったそうです。

今でも地元の有志の方々が続けておられるそうです。



 

30分ほどで釧路行きの快速「しれとこ」がやって来ました。

しかしSLが遅れた関係もあってか、この列車も15分ほど遅れての到着。

車内は座れそうになかったのでまた先頭デッキに立ちました。

 

今回は前面の窓が曇っていた為、普通に何をするでもなく過ごしていると、一人の方が車内からデッキに来て、ドアの窓をティッシュで拭き始めました。

そして熱心に車窓を見ています。

拭いても拭いてもすぐ曇るので、私が駅前で貰ったポケットティッシュをお分けしました。

 

聞けば千葉からで、友人と3人で2/9から道内を周っているとの事。

雪祭りから始まってガリンコ号に乗ったりクロカンやったりと充実した旅をされてるようでした。

なんで一人だけデッキに来たのかな?と思いましたが、推測するに釧路湿原は進行方向右側が雄大に広がっているので、左側の席では楽しめなかったからかもしれません。


話し込んでいると、あっという間に釧路到着となり、お互い「よい旅を」と声をかけ合って別れました。